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東日本大震災で発生したがれきに含まれる放射性物質の濃度について、県が測定する際に検出できる最も低い値(検出下限)をすでに受け入れ始めている自治体よりも最大で8倍高い値に設定していたことが12日、分かった。県の設定は40ベクレルで受け入れ基準としているがれき1キロ当たり100ベクレルよりも低いが、がれきの受け入れに慎重な立場の人からは「わずかでも放射性物質が含まれているならば、その数値を測定し公表すべき」との批判が上がっている。【大森治幸】
県は被災地の岩手県で5月にがれきのサンプルを採取し、県環境科学センター(射水市)で放射性物質の濃度を測定した。測定に用いられたゲルマニウム半導体検出器は検出下限値を自由に設定できる仕様で、県は環境省のガイドラインに合わせて40ベクレルとした。この結果、サンプルの濃度は「検出できず」となり、県はがれきの広域処理を受け入れても問題ないとした。
一方、北九州市は5月の測定で、試験焼却前のがれきについては検出下限を5ベクレル、焼却後の灰は16ベクレルに設定。その結果、焼却前が最大8ベクレル、焼却後が最大30ベクレルだった。下限値を環境省のガイドライン以下に設定した理由について、同市は「市民に説明するため、どれくらいの値が出るのかを知る必要があった」としている。
また、静岡県島田市でも2月にサンプルの濃度を測定した際、検出下限を6~10ベクレルに設定し、1キロ当たり最大15・8ベクレルだったと発表した。同市は検出下限を低くした理由について「昨年12月から一般ゴミの放射性物質濃度を測定していたため、一般ゴミと比較したがれきの濃度を市民に知ってもらうためだった」と説明している。
県は下限値を40ベクレルにしたことについて「(がれきの受け入れに関する)岩手県との覚え書きでは100ベクレル以上のがれきは受けないとしており、(40ベクレルで)十分安全が確認できる。それ以下の数値を調べることはあまり意味を持たない」と反論した。
同センターによると、検出下限を10ベクレルにすると、40ベクレルより、理論上で16倍の時間がかかるという。しかし、がれき約300グラムを検出下限約4ベクレルで測定した場合、約1時間14分しかかからなかったというデータもある。がれきの受け入れに反対している立山町の主婦、石川たかねさん(70)は「濃度が低くてもどれくらいの放射性物質が含まれているかは知りたい。40で足切りする意味はない」と批判している。
県は被災地の岩手県で5月にがれきのサンプルを採取し、県環境科学センター(射水市)で放射性物質の濃度を測定した。測定に用いられたゲルマニウム半導体検出器は検出下限値を自由に設定できる仕様で、県は環境省のガイドラインに合わせて40ベクレルとした。この結果、サンプルの濃度は「検出できず」となり、県はがれきの広域処理を受け入れても問題ないとした。
一方、北九州市は5月の測定で、試験焼却前のがれきについては検出下限を5ベクレル、焼却後の灰は16ベクレルに設定。その結果、焼却前が最大8ベクレル、焼却後が最大30ベクレルだった。下限値を環境省のガイドライン以下に設定した理由について、同市は「市民に説明するため、どれくらいの値が出るのかを知る必要があった」としている。
また、静岡県島田市でも2月にサンプルの濃度を測定した際、検出下限を6~10ベクレルに設定し、1キロ当たり最大15・8ベクレルだったと発表した。同市は検出下限を低くした理由について「昨年12月から一般ゴミの放射性物質濃度を測定していたため、一般ゴミと比較したがれきの濃度を市民に知ってもらうためだった」と説明している。
県は下限値を40ベクレルにしたことについて「(がれきの受け入れに関する)岩手県との覚え書きでは100ベクレル以上のがれきは受けないとしており、(40ベクレルで)十分安全が確認できる。それ以下の数値を調べることはあまり意味を持たない」と反論した。
同センターによると、検出下限を10ベクレルにすると、40ベクレルより、理論上で16倍の時間がかかるという。しかし、がれき約300グラムを検出下限約4ベクレルで測定した場合、約1時間14分しかかからなかったというデータもある。がれきの受け入れに反対している立山町の主婦、石川たかねさん(70)は「濃度が低くてもどれくらいの放射性物質が含まれているかは知りたい。40で足切りする意味はない」と批判している。
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